CMの絵コンテとは?字コンテ・Vコンテとの違いとAI制作での役割
CMの絵コンテとは何か。カット・秒数・セリフなど絵コンテに書く要素、字コンテ・Vコンテ(ビデオコンテ)との違い、広告主が絵コンテで確認すべき5つのポイント、AIで作るCMで絵コンテが生成の指示書になる理由を、フルAIのCMを地上波で放映した制作会社の視点で解説します。

CM制作を依頼すると、早い段階で制作側から絵コンテが提案されます。ところが、初めて受け取る担当者にとっては、「どこを見て、何を判断すればいいのか」が分かりにくいものです。
CMの絵コンテは、15秒・30秒の中で何をどの順番で見せるかを決める設計図であり、広告主が完成前に内容を判断できる最も手戻りの少ない機会です。そしてAIで作るCMでは、絵コンテがそのまま生成の指示書になるため、その重みはさらに増します。
26℃(株式会社ニジュウロクド)は、フルAIで制作したCMを地上波で放映した実績があります。この記事では、CMの絵コンテとは何か、字コンテ・Vコンテとの違い、広告主が確認すべきポイント、AI制作での役割を、作る側の視点で解説します。
結論から先に
- CMの絵コンテとは、カットごとの画面・動き・セリフ・テロップ・秒数を、絵と文字で並べた設計図。15秒・30秒の中身をここで決める
- コンテには字コンテ・絵コンテ・Vコンテがあり、文字で流れを書く → 絵で画面を描く → 動画にして尺と音を確かめる、の順に完成形へ近づく
- 広告主が見るべきは最初の数秒・商品とブランド名・セリフと秒数・テロップの長さ・表現と権利の5点。直すならコンテの段階がいちばん手戻りが少ない
- AIで作るCMでは、絵コンテが生成の指示書になる。具体的に描かれているほど、後の工程が安定する
CMの絵コンテとは
CMの絵コンテとは、CMを構成するカットの一つひとつについて、画面の見た目・動き・セリフやナレーション・テロップ・秒数を、絵と文字で順番に並べた設計図のことです。 英語ではストーリーボードと呼ばれ、略して「コンテ」とも言います。
絵コンテには、一般に次の要素が書かれます。
- カット番号 — 何番目のカットか
- 画 — 画面に映るものの構図やアングルを描いた絵
- ト書き — 人物や商品の動き、カメラの動き、場面の説明
- セリフ・ナレーション — 話す内容と、話すタイミング
- テロップ・表示 — 画面に出す文字(商品名、注釈など)
- 秒数 — そのカットの長さと、合計の尺
CMの絵コンテが一般的な動画の絵コンテと違うのは、15秒・30秒という決まった尺の中に、すべてを収める必要があることです。どのカットに何秒使うか、商品やブランド名を何秒目に出すかまで、絵コンテの段階で決めます。また、企画を提案するための「企画コンテ」と、制作の指示に使う「演出コンテ」のように、段階によって描き込みの細かさが変わります。
字コンテ・絵コンテ・Vコンテの違い
コンテには、描き込みの度合いによって主に3つの種類があります。

- 字コンテ — 絵を描かず、文字だけでカットの流れ・セリフ・秒数を書いたもの。早く作れて直しやすいので、構成を固める初期の段階に向く
- 絵コンテ — 字コンテの内容に、画面の構図を描いた絵を加えたもの。どんな画面になるかを関係者で共有でき、CMでは提案と承認の中心になる
- Vコンテ(ビデオコンテ) — 絵コンテの絵を実際の秒数でつなぎ、仮のナレーションや音楽を入れて動画にしたもの。テンポや尺、セリフが秒数に収まるかを、動く形で確かめられる
3つは別々のものというより、完成形に近づいていく段階と考えると分かりやすいでしょう。どこまで作るかは、案件の規模や、社内で何を確認する必要があるかによって変わります。
CM制作で絵コンテが果たす3つの役割
CM制作の流れの中で、絵コンテは企画が決まってから撮影・制作に入るまでの間に作られます。工程の全体はCM制作の流れ|企画から放映までの10ステップと期間の決まり方で解説しています。作る側から見ると、絵コンテの役割は大きく3つです。
1. 広告主が完成前に判断する材料になる
CMは、完成するまで実物を見ることができません。絵コンテは、広告主が完成前に内容を判断し、社内の承認を取るための材料です。ここで合意した内容が、その後の撮影や制作の基準になります。
2. 尺の中身を設計する
15秒・30秒の中で、どのカットに何秒使うか。セリフやナレーションが秒数に収まるか。尺の設計は、絵コンテの段階でほぼ決まります。 完成してから尺に合わせて削ると、伝えたいことが抜け落ちやすくなります。
3. 制作に関わる全員の共通の設計図になる
演出・撮影・編集・音の担当者が、同じ絵コンテを見て作業します。絵コンテに描かれていないことは、現場ごとの解釈で決まってしまいます。
広告主が絵コンテで確認すべき5つのポイント
受け取った絵コンテを「なんとなく良さそう」で通してしまうと、完成後に「思っていたのと違う」となりがちです。広告主の立場で確認しておきたいのは、次の5点です。

1. 最初の数秒
最初の数秒で、何が映り、何が伝わるか。Webでも流すCMは、冒頭でスキップされたり、スクロールで流されたりします。WebCMとテレビCMの違いはWebCMとは?テレビCMとの違いと、出し分けを前提にした作り方で整理しています。
2. 商品とブランド名
商品やブランド名が何秒目に、何秒間出てくるか。最後の一瞬だけでは、何のCMだったかが残りません。
3. セリフと秒数
セリフやナレーションが、そのカットの秒数で無理なく読める量か。詰め込みすぎると、早口になるか、どこかを削ることになります。
4. テロップの長さ
商品名や注釈などのテロップが、表示される秒数で読み切れる長さか。絵コンテの紙の上では読めても、実際の秒数では読めないことがあります。
5. 表現と権利
表現が放送や配信の基準に照らして問題ないか。実在の人物やキャラクター、他社の商品に似ていないか。テレビCMは放映前に放送局の考査を受けるため、表現に不安がある箇所はコンテの段階で確認しておくと、完成後の手戻りを防げます。
5つに共通するのは、直すならコンテの段階がいちばん手戻りが少ないということです。
AIで作るCMでは、絵コンテの役割がどう変わるか
AIで作るCMでも、絵コンテを作ることは変わりません。変わるのは、絵コンテが担う役割の重さです。
絵コンテが、そのまま生成の指示書になる
実写では、絵コンテに描き切れていない部分を、撮影の現場で監督やスタッフが補うことができます。AIで作る場合、出演者も舞台も撮影ではなく設計と生成で用意するため、カットごとに何を生成するかは絵コンテで決まります。場面・動き・小道具・表情まで具体的に描かれているほど、生成の効率と仕上がりが安定します。
絵コンテが固まったら、人物と世界観を設計する
絵コンテに登場する人物は、全カットで同じ人物に見えなければなりません。26℃の制作工程はキャラ設計 → 世界観 → 合成 → 最終カットの順に進み、制作画面のまま全工程を開示しています。演者はAIアバターとし、実在の人物・ブランド・キャラクターを模倣しない運用です。
完成に近い見た目で、構成と尺を確かめられる
実写のVコンテは絵コンテの絵をつないだものなので、実際の見た目は撮影してみるまで分かりません。AIで作る場合は、設計した人物と世界観で生成したカットを並べられるため、完成に近い見た目で構成や尺を確かめられます。直したい箇所があれば、撮り直しではなく、該当するカットの作り直しで対応できます。
撮影と日程調整が発生しないため、26℃では最短2週間での納品が可能です。その前提になるのが、絵コンテの段階で内容が固まっていることです。仕上がりは、日本国内のスタッフによる最終チェックで確認します。AI CM制作の工程の全体はAI CM制作とは?実写CMとの違いと、制作の流れを工程で解説で、地上波で放映したAI CMの事例はこちらの制作実績でご覧いただけます。
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よくある質問
Q. 絵コンテとは何ですか?
A. 映像を作る前に、カットごとの画面・動き・セリフ・秒数を、絵と文字で順番に並べた設計図です。CMでは15秒・30秒の中身をここで決め、広告主の確認と承認に使います。
Q. 絵コンテの別名は何ですか?
A. 英語ではストーリーボード(storyboard)と呼ばれます。略して「コンテ」とも言います。
Q. 絵コンテと字コンテの違いは何ですか?
A. 字コンテは文字だけで流れを書いたもの、絵コンテはそれに画面の絵を加えたものです。字コンテは早く作れて直しやすく、絵コンテは画面のイメージを関係者で共有しやすいという違いがあります。
Q. Vコンテ(ビデオコンテ)とは何ですか?
A. 絵コンテの絵を実際の秒数でつなぎ、仮のナレーションや音楽を入れて動画にしたものです。テンポや尺、セリフが秒数に収まるかを、動く形で確かめられます。
Q. CMの絵コンテは誰が作りますか?
A. 一般には、企画を担当する制作会社や広告会社のプランナー・演出家が作り、広告主が確認して承認します。
Q. AIで作るCMにも絵コンテは必要ですか?
A. 必要です。AIで作る場合、カットごとに何を生成するかは絵コンテで決まるため、実写以上に重要になります。
まとめ
CMの絵コンテとは、カットごとの画面・動き・セリフ・テロップ・秒数を、絵と文字で並べた設計図です。字コンテ・絵コンテ・Vコンテの順に完成形へ近づき、CMでは広告主が完成前に内容を判断する材料になります。
確認すべきは、最初の数秒・商品とブランド名・セリフと秒数・テロップの長さ・表現と権利の5点です。直すなら、コンテの段階がいちばん手戻りが少なく済みます。
AIで作るCMでは、絵コンテがそのまま生成の指示書になります。具体的に描かれた絵コンテと、それに沿った人物・世界観の設計があれば、完成に近い見た目で構成を確かめながら作り進められます。
26℃は、フルAIで制作したCMを地上波で放映した実績をもとに、AI映像制作サービス「DIRECT FILM」を提供しています。工程の全開示、日本国内での最終品質チェック、権利の完全買い切りまで含めて設計しています。実際の制作物は制作実績でご覧いただけます。
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執筆:26℃ 編集部
AI映像制作サービス「DIRECT FILM」を運営する株式会社ニジュウロクド(26℃)の編集チームです。制作現場で実際に用いている基準をもとに、AIクリエイティブの実務情報を発信しています。
