ロケハンとは?意味と確認ポイント、AI制作ではどう変わるか
ロケハン(ロケーション・ハンティング)とは何か。意味と目的、ロケやシナハンとの違い、下見で確認する6つのポイント、広告主が同行するときに見ておきたい点を整理し、撮影をしないAI制作ではロケハンが「世界観の設計」に置き換わることを、制作会社の視点で解説します。

CMや動画の撮影準備で、制作会社から「ロケハンに同行されますか?」と聞かれた——そんな宣伝担当者も多いのではないでしょうか。言葉は聞いたことがあっても、何をする場で、どこを見ればいいのかは、意外と分かりにくいものです。
ロケハンとは、撮影の前に候補地を訪れて下見をすることです。確かめるのは「画になるか」だけではありません。光・音・動線・許可など、当日その場所で本当に撮れるかも、ここで決まります。
26℃(株式会社ニジュウロクド)は、フルAIで制作したCMを地上波で放映した実績があります。この記事では、ロケハンの意味と確認するポイント、広告主が同行するときに見ておきたい点を整理したうえで、撮影をしないAI制作ではロケハンがどう変わるかを、作る側の視点で解説します。
結論から先に
- ロケハンとは、ロケーション・ハンティングの略で、撮影の前に候補地を実際に訪れて下見をすること
- 目的は、画になるかと当日撮れるかの両方を確かめること
- 確認するのは、画角と背景・光と時間帯・音・動線と広さ・電源と設備・許可とルールの6つ。広告主は、商品やブランドとの相性と、映り込みを見ておく
- AI制作では、ロケ地を探す代わりに世界観を設計する。季節や天候を待たずに、現実にない場所も描ける。実在の場所をそのまま見せたい場合は実写が確実
ロケハンとは
ロケハンとは、「ロケーション・ハンティング」の略で、映像や写真の撮影の前に、撮影場所の候補地を実際に訪れて下見をすることです。 和製英語で、英語では「ロケーション・スカウティング」などと呼ばれます。日常的には「下見」と言い換えることもあります。
似た言葉との違いも押さえておきましょう。
- ロケ — スタジオの外で行う撮影そのもの(ロケーション撮影)。ロケハンは、その前の下見
- シナハン — シナリオ・ハンティングの略。脚本を書く段階で、題材となる場所を取材すること。ロケハンが「どこで撮るか」を決めるための下見なのに対し、シナハンは「何を描くか」を考えるための取材です
ロケハンの目的と流れ
ロケハンで確かめることは、大きく2つに分けられます。
- 画になるか — 絵コンテで描いた画面が、その場所で実現できるか。背景・光・空気感が、作品のトーンに合っているか
- 当日撮れるか — 撮影許可が取れるか、機材や人が入れるか、音や人通りは問題ないか
一般的な流れは次のとおりです。
- 絵コンテや企画から、必要な場所の条件を整理する
- 候補地を洗い出し、写真や資料で絞り込む
- 現地で下見をする(できれば撮影と同じ時間帯に)
- 比較して決定し、撮影許可を申請する
- 撮影の前に、最終確認を行う
ロケハンは、CM制作の流れの中では撮影の準備段階にあたります。全体の流れはCM制作の流れ|企画から放映までの10ステップと期間の決まり方で解説しています。
ロケハンで確認する6つのポイント

1. 画角と背景
実際にカメラを構える位置から見て、絵コンテどおりの画面になるか。背景に余計なものが入らないかを確かめます。
2. 光と時間帯
太陽の向きや、時間帯による光の変わり方。同じ場所でも、朝と夕方では別の場所に見えるほど印象が変わります。下見は、撮影と同じ時間帯に行うのが理想です。
3. 音
車の走行音、空調、人の声、反響。セリフや環境音を録る場合は、特に重要です。
4. 動線と広さ
機材の搬入経路、スタッフや出演者の待機場所、撮影中に通行人をどう誘導するか。撮れるかどうかは、画面の外で決まることも少なくありません。
5. 電源と設備
照明や機材に使える電源の容量、トイレや控室など、撮影を続けるための設備を確認します。
6. 許可とルール
撮影許可の申請先と手続き、使える時間帯や禁止事項。屋外では、天候が悪いときの予備日や代わりの場所も考えておきます。
広告主がロケハンに同行するときに見ておきたいこと
ロケハンの技術的な確認は、制作側が担います。広告主が同行するなら、次の点を自分の目で見ておくと、撮影当日や完成後の手戻りを減らせます。
- 商品やブランドとの相性 — その場所の雰囲気は、ブランドのトンマナに合っているか。トンマナの考え方はトンマナとは?意味と決め方、動画・CMでトンマナを揃える方法で整理しています
- 映り込み — 他社の看板やロゴ、商品、車のナンバー、通行人などが映り込まないか。CMでは、映り込んだものが権利や考査の問題になることもあります
- 季節感 — 放映する季節に合った景色か。季節物の商品は、撮影の時期と放映の時期がずれることを前提に考えます
AI制作では、ロケハンは「世界観の設計」に置き換わる
撮影をしないAI制作では、ロケハンという工程そのものがなくなります。代わりに行うのが、世界観の設計です。

場所を「探す」から、「設計する」へ
実写では、絵コンテに合う場所を探し、下見をして、許可を取ります。AIで作る場合は、出演者も舞台も撮影ではなく設計と生成で用意するため、背景・光・色調のルールを先に決めて、場所そのものを描きます。26℃の制作工程はキャラ設計 → 世界観 → 合成 → 最終カットの順に進み、制作画面のまま全工程を開示しています。
季節や天候を待たず、現実にない場所も描ける
設計で描くため、季節を待たずにその季節の景色を作れますし、天候に左右されることもありません。撮影許可が取れない場所や、現実には存在しない場所を舞台にすることもできます。撮影と日程調整が発生しないため、26℃では最短2週間での納品が可能です。ロケハンを含め、撮影をしないことで消える工程は撮影不要のAI動画制作|工程が減る理由と、できないことで工程ごとに整理しています。
実在の場所を見せたいなら、実写と組み合わせる
一方で、実在する店舗や施設、観光地をそのまま見せることが目的なら、実写のほうが確実です。実在の場所は実写で撮り、その他の情景はAIで描いて、合成で1本にまとめる組み方もできます。
設計した世界は、生成したカットを人の目で選び、直して仕上げます。最後は日本国内のスタッフが最終チェックを行います。地上波で放映したAI CMの事例はこちらの制作実績でご覧いただけます。
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よくある質問
Q. ロケハンとはどういう意味ですか?
A. 「ロケーション・ハンティング」の略で、撮影の前に撮影場所の候補地を訪れて下見をすることです。和製英語で、英語では「ロケーション・スカウティング」などと呼ばれます。
Q. ロケとロケハンの違いは何ですか?
A. ロケはスタジオの外で行う撮影そのもの、ロケハンはその前に行う撮影場所の下見です。
Q. シナハンとは何ですか?ロケハンとどう違いますか?
A. シナハンはシナリオ・ハンティングの略で、脚本を書く段階で題材となる場所を取材することです。ロケハンが「どこで撮るか」を決めるための下見なのに対し、シナハンは「何を描くか」を考えるための取材です。
Q. 広告主もロケハンに同行したほうがいいですか?
A. 必須ではありませんが、同行すると、商品やブランドとの相性、他社の看板などの映り込み、季節感を自分の目で確かめられ、撮影当日の手戻りを減らせます。
Q. AIで作る場合も、ロケハンは必要ですか?
A. 撮影をしないため、ロケハンは必要ありません。代わりに、背景・光・色調のルールを決める「世界観の設計」を行います。実在の場所をそのまま見せたい場合は、その部分だけ実写で撮影して組み合わせることもできます。
まとめ
ロケハンとは、撮影の前に候補地を訪れて下見をすることです。画になるかと当日撮れるかの両方を、画角と背景・光と時間帯・音・動線と広さ・電源と設備・許可とルールの6つの観点で確かめます。広告主が同行するなら、ブランドとの相性、映り込み、季節感を見ておくと手戻りを減らせます。
撮影をしないAI制作では、ロケハンの代わりに世界観を設計します。季節や天候を待たず、現実にない場所も描ける一方、実在の場所をそのまま見せたい場合は実写と組み合わせるのが現実的です。
26℃は、フルAIで制作したCMを地上波で放映した実績をもとに、AI映像制作サービス「DIRECT FILM」を提供しています。工程の全開示、日本国内での最終品質チェック、権利の完全買い切りまで含めて設計しています。実際の制作物は制作実績でご覧いただけます。
AI映像制作の進め方、品質管理の考え方、権利の扱いをまとめた資料をご用意しています。社内での検討・稟議にそのままお使いいただけます。
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執筆:26℃ 編集部
AI映像制作サービス「DIRECT FILM」を運営する株式会社ニジュウロクド(26℃)の編集チームです。制作現場で実際に用いている基準をもとに、AIクリエイティブの実務情報を発信しています。
